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kanetaiの二次記憶装置

プログラミングに関するやってみた、調べた系のものをQitaに移して、それ以外をはてブでやる運用にしようと思います。http://qiita.com/kanetai

素数判定 (Primality Test)

Algorithm

リポジトリ

競プロ的なことを久しぶりにしたので、http://kanetai.hatenablog.com/entry/20110519/1305833341の一部を少し整理。

term description
約数(divisor), 因数,因子(factor) ある自然数を割り切る整数。
素数(prime number) 自分自身と1以外の自然数で割り切れない(正の約数をちょうど2つ持つ)自然数
合成数(composite number) 素数でない2以上自然数(素数の積で表すことができる自然数)。
素因数(prime factor) ある自然数の約数になる素数

素朴な判定法

\(n\)が素数かどうか判定するには、\([2, n)\)の範囲の整数が\(n\)の約数かどうかを確かめればよいが、ここで\(n\)が約数\(d\)を持つ(合成数)とすると、

\(\frac{n}{d}\)も\(n\)の約数\(\left( n=d \cdot \frac{n}{d}\right) \)なので、

\(d \leq \sqrt{n} \lor \frac{n}{d} \leq \sqrt{n}\). (※ \( d \gt \sqrt{n} \land \frac{n}{d} \gt \sqrt{n} \) だと\(d \cdot \frac{n}{d} \gt n\)となってしまう)

\[ n\text{が合成数}\rightarrow \sqrt{n}\text{より小さい素因数を持つ} \]

つまり, \([2,\sqrt{n}]\)の範囲の整数が\(n\)の約数か(\(n\)を割り切れるか)どうかを確かめればよい. \(n\)を割り切れるならその整数は素数ではない.計算量は\(O(\sqrt{n})\).

public static final boolean isPrime(int n){
    if( n <= 1 ) return false; 
    for(int i=2; i*i <= n;i++ ) if( n % i == 0 ) return false;
    return true;
}

エラトステネスの篩(the sieve of Eratosthenes, Eratosthenes' sieve)

何回も素数判定したりしなければならないとき、上の素数判定では非効率なので、2以上N以下の素数を列挙することを考える。

  • まず、2以上N以下の整数を列挙する。
  • その中の最小の数2は素数
  • 素数の倍数は素数ではないので、2の倍数を取り除く。
  • 次に、残った最小の数は、それ以下の数で割り切れない→その数は素数
  • 素数の倍数を除く。

\[\vdots\]

\([0,n]\)の素数判定テーブルを求める場合、上で述べたように\(i\)を\([2, \sqrt{n} ]\)の範囲で回せば良い。\(i\)が素数の時、その倍数のフラグを折るが、\(2i, 3i, \cdots (i-1)i \)については既におられているはずなので、\( [ i^2, n ] \)の範囲で\(i\)の倍数のフラグを折ればよい。※⇩は\([0,n)\)のテーブル

計算量は\( O\left(n\log \log n \right) \)程度.

/**
 * Creates primality test table via Eratosthenes' sieve. <br>
 * O( nlog(log n) )<br>
 * @param n table_size
 * @return primality test table {isPrime(0), isPrime(1),..., isPrime(n-1)}
 */
public static final boolean[] sieve(int n){
    boolean[] ret = new boolean[n]; Arrays.fill(ret, true);
    ret[0] = ret[1] = false;
    for(int i = 2; i*i < n; ++i)
        if(ret[i]) for(int j = i*i; j < n; j+=i) ret[j] = false;
    return ret;
}

区間篩(Segmented Sieve)

\(\sqrt{U}\)以下の素数を使ってエラトステネスの篩をすることによって、 \([L,U)\)の区間の素数を得る。\(\sqrt{U}\)以下の素数はエラトステネスの篩などを使って求めておけば良い。\(\pi (x)\)を\(x\)以下の素数の数とすると、計算量は\( O ( (U-L)\pi (\sqrt{U}) ) \)。素数定理によると、\(\pi (x)\)は\(\frac{x}{\log x}\)程度なので、\(O((U-L)\frac{\sqrt{U}}{\log U})\)になる。

⇩は\(\sqrt{U}\)以下の素数primeを渡して、[L,U)の範囲で、table[i] != 0 なら i+L は素数(i+L == table[i])なテーブルを作っている。素数だけ欲しい場合は, 0の要素を除けば良い。空間計算量は\(O(\frac{\sqrt{U}}{\log U} + U-L)\)でしょうか(\(\sqrt{U}\)以下の素数を含めて). \(L\)の少し前からフラグを折る必要があるので注意。実装はSpaghetti Sourceを参考にしてます。ほとんどそのまま

public static final ArrayList<Integer> segmentedSieve(int L, int U, ArrayList<Integer> prime, boolean removeNonPrime) {
    if (!(0 <= L && L < U)) throw new IllegalArgumentException();
    ArrayList<Integer> ret = new ArrayList<>(U-L);
    IntStream.range(L, U).forEach(i -> ret.add(i - L, i));
    for(int p : prime) {
        if (p*p >= U) break;
        int j = (p >= L ? p*p :
                    L % p == 0 ? L :
                        L - (L % p) + p);
           for (; j < U; j += p) ret.set(j - L, 0);
       }
       return removeNonPrime ? 
            ret.stream().filter(e -> e > 0).collect(Collectors.toCollection(ArrayList::new)) : ret;
}

逐次篩(Iterative Sieve)

逐次的に区間篩いを行うことによって、nまでの素数を空間計算量を抑えて求めることができる。\(O(\frac{n}{\log n} + \sqrt{n})\)程度で求められる。が競技プログラミングだとbitsetにしたエラトステネスの篩で十分なのかも知れない。

⇩[0,n)について、長さ\(\sqrt{n}\)の区間ごとに逐次区間篩いをする。segmentedSieve()で区間分のテーブルをnewしているが毎回同じ大きさなので、実際にはその分のバッファを用意して使いまわした方が無駄なnewをしなくて良いが、可読性を優先してそう書いていない。

public static final ArrayList<Integer> iterativeSieve(int n) {
    if (n <= 0) throw new IllegalArgumentException();
    final int BLOCK = (int)Math.ceil(Math.sqrt(n));
    ArrayList<Integer> ret = primeNumbers(BLOCK); //BLOCK以下の素数
    for (int b = BLOCK; b < n; b += BLOCK) {
        ArrayList<Integer> tmp = segmentedSieve(b , b+BLOCK, ret, false);
        ret.addAll(tmp.stream().filter(e -> 0 < e && e < n) //n以上の素数が入ってしまっても良い場合は0<eだけで良い。
                .collect(Collectors.toList()));
    }
    return ret;
}

参考

TODO: 確率素数判定とか